筋肥大の根拠ノート
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脚のトレーニングを外す場合

脚を外すのは選択としてあり。入れるなら週1回・6〜10セットの最小構成で、未経験に近いぶん早く伸びる。

211最終確認 判定基準

結論

脚を外すかどうかは本人の判断でいい。このページは、外した場合に失うものと、入れたくなったときの最小構成をまとめておくためのもの。

  • 見た目のバランス、骨密度、長期的な健康の面では、入れる方が有利
  • 入れるなら 週1回、6〜10セット から始める。脚は未経験に近いので、少ない量でも早く伸びる
  • 上半身は、ボリュームを多少減らしても維持できる

外すことで失うもの

脚は全身の骨格筋のおよそ半分を占める。脚を外すと、上半身と下半身の見た目の差が大きくなる。

見た目のバランスそのものを調べた研究はない。常識的な推論。

筋トレをしている人は、総死亡・心血管疾患・がん・糖尿病のリスクが10〜17%低い。リスク低下は週30〜60分あたりで最大になる。

16のコホート研究のメタ分析(Momma 2022)。観察研究なので因果関係までは言えない。全身か上半身だけかも区別されていない。週2回・1回60〜75分の上半身トレーニングでこの量は超えるので、脚を足したときの追加の効果は分からない。

骨は負荷がかかった部位だけが強くなる。臨床的に重要な股関節と背骨には、上半身のトレーニングでは縦方向の負荷がかからない。

  • 骨は荷重がかかった部位で適応する(Hong & Kim 2018 のレビュー)
  • 漸進的な筋トレで股関節の骨密度が上がった。高齢者では大腿骨・股関節で+2.77%(O’Bryan 2022)。閉経後女性では高重量のスクワットとデッドリフト(Watson 2018、Kistler-Fischbacher 2021)
  • 若い経験者男性でのRCTは見つからなかった。ここで当てはめているのは推論

入れる場合の最小構成

若い人は、トレーニング量を元の1/9(週1回)まで減らしても、筋肥大を32週間維持できた。

16週間トレーニングした後の維持期の研究(Bickel 2011)。レビュー(Spiering 2021)でも、強度さえ保てば週1回・1種目1セットで筋力を最長32週間維持できた。つまり上半身のボリュームを少し削って脚に回しても、上半身はまず落ちない。

入れる場合の例(週1回、背中・腕の日の最後に足すか、5日目として独立させる):

種目セットレップRIR
レッグプレス、またはハックスクワット38〜121〜2
ルーマニアンデッドリフト28〜102
シーテッドレッグカール310〜150〜1
カーフレイズ(下で一瞬止める)310〜150〜1

参考文献

  1. Momma H et al. 2022. Muscle-strengthening activities are associated with lower risk and mortality in major non-communicable diseases. Br J Sports Med. PMID 35228201
  2. Hong AR, Kim SW. 2018. Effects of Resistance Exercise on Bone Health. Endocrinol Metab. PMID 30513557
  3. O’Bryan SJ et al. 2022. Progressive Resistance Training for Concomitant Increases in Muscle Strength and Bone Mineral Density in Older Adults. Sports Med. PMID 35608815
  4. Watson SL et al. 2018. High-Intensity Resistance and Impact Training Improves Bone Mineral Density and Physical Function in Postmenopausal Women With Osteopenia and Osteoporosis: The LIFTMOR Randomized Controlled Trial. J Bone Miner Res. PMID 28975661
  5. Kistler-Fischbacher M et al. 2021. The effect of exercise intensity on bone in postmenopausal women (part 2): A meta-analysis. Bone. PMID 33357834
  6. Bickel CS et al. 2011. Exercise dosing to retain resistance training adaptations in young and older adults. Med Sci Sports Exerc. PMID 21131862
  7. Spiering BA et al. 2021. Maintaining Physical Performance: The Minimal Dose of Exercise Needed to Preserve Endurance and Strength Over Time. J Strength Cond Res. PMID 33629972